だんじりと四つの組
車ではなく、船として造る
BUILT AS A SHIP, NOT A CART
橘町は天然の良港を持つ漁師町です。ここのだんじりは船に見立てて造られており、その考え方が細部にまで行き渡っています。
槍出(やんだし)
屋根の前方へせり出す竹の組物。その形は、うたせ船が網を広げるために使う棒からとられたもので、神の依代としての役割も担っています。町民の名前と地区名を書いた提灯がずらりと下がります。
舵(かじ)
だんじりの下部、左右前後に取り付けられた部分。操舵と衝突を兼ねており、先端はぶつかり合いに備えて金属で覆われています。
麻ロープ
舵の根元に付けた直径約40mmの麻ロープを、20名以上の曳き手が曳いて動かします。
舵取り
コマ(車輪)に操舵輪を持たないため、舵の側に控えた4〜6名が息を合わせて舵を押し引きし、進む向きを変えます。一般的なだんじりとは違う点です。
組
東・中・先・西
HIGASHI NAKA · SAKI · NISHI
町は四つの地区に分かれ、それぞれがだんじりを持ち、組をつくります。
東(ひがし)
橘町のいちばん東に位置する組。組の色は青。引き回しの順番は最後を務めます。
中(なか)
東組の西側に位置する組。組の色は赤。戦前の区分では「仲」と書かれていました。
先(さき)
西組の東側に位置する組。組の色は黄。御旅所での引き回しは、この組から始まります。
西(にし)
橘町のいちばん西に位置する組。組の色はピンクですが、法被は黒。「獅子組(ししぐみ)」とも呼ばれ、幟にもその名が掲げられます。祭りの最後を締める獅子舞を奉納するのは、この組だけです。引き回しの順番は二番目です。
城戸だんじり
かつて城戸地区が所有していた「女だんじり」。現在は女性と子どもによる巡行に使われています。
戦前は七つに分かれていた
いまは四つですが、戦前は東・城戸(じょうど)・仲(なか)・先・山・西・鵠(くぐい)の七つの地域区分がありました。城戸地区は東地区に属しながら、独自に女だんじりを所有していました。